Table of contents目次

  1. 前置き
  2. 060turboを準備する
  3. CD-ROMを準備する
  4. ハードディスクを準備する
  5. インストールする
  6. 起動してみる
  7. X Window Systemを動かしてみる
  8. 終了する

1. 前置き

XEiJ にはイーサネットボードがありません。 すなわち、XEiJ で NetBSD/x68k を動かしてもネットワークに繋がりません。 仮に実装済みの範囲に不具合がなかったとしても、できることは限られています。 これは「Human68k よりもエミュレーションの難易度が高い NetBSD/x68k が XEiJ でどこまで動くか試してみた」というだけの話です。

2. 060turbo を準備する

ハイメモリの容量を 128MB にします。

  1. 設定メニューの 060turbo のハイメモリメニューにある 128MB ラジオボタンをクリックします。

FC2 ピンをカットします。

  1. MPU メニューにある FC2 ピンをカットするチェックボックスを ON にします。

060turbo モードに切り替えます。

  1. MPU メニューの機種を変更してリセットメニューにある 060turbo (50MHz) をクリックします。

3. CD-ROM を準備する

インストール元の CD-ROM の ISO ファイルをダウンロードし、SCSI ID 1 に接続します。CD-ROM の ISO ファイル名は NetBSD-10.1-x68k.iso です。

  1. NetBSD-10.1-x68k.iso(295,725,056 バイト) をダウンロードします。
  2. ファイルメニューの SCSI メニューにある SCSI ID 1 の接続するボタンをクリックします。
  3. ファイルメニューの SCSI メニューにある SCSI ID 1 の開くボタンをクリックします。
  4. NetBSD-10.1-x68k.iso があるディレクトリを開きます。
  5. NetBSD-10.1-x68k.iso を選択します。
  6. 開くボタンをクリックします。

4. ハードディスクを準備する

インストール先のハードディスクのイメージファイルを作成し、SCSI ID 0 に接続します。 ハードディスクのイメージファイル名を NetBSD-10.1.hds とします。

  1. ファイルメニューの SCSI メニューにある SCSI ID 0 の接続するボタンをクリックします。
  2. ファイルメニューの SCSI メニューにある SCSI ハードディスクのイメージファイルの新規作成をクリックします。
  3. イメージファイルを作成するディレクトリを開きます。
  4. ファイル名にNetBSD-10.1.hdsと入力します。
  5. 容量 (MB) に2000と入力します。
  6. セクタサイズは 512 バイトラジオボタンをクリックします。
  7. 領域確保チェックボックスを OFF にします。
  8. フォーマットを開始するボタンを押します。

フォーマットが終了すると NetBSD-10.1.hds を SCSI ID 0 に接続した状態になります。

5. インストールする

インストール先のハードディスクのイメージファイル NetBSD-10.1.hds を SCSI ID 0 に、インストール元の CD-ROM の ISO ファイル NetBSD-10.1-x68k.iso を SCSI ID 1 にそれぞれ接続した状態で、060turbo モードで、SCSI ID 1 から起動します。 コマンドラインは以下の通りです。 ファイルがある場所のディレクトリ名を適宜補ってください。

>java -jar XEiJ.jar -boot=sc1 -cutfc2pin=on -localmemory=128 -model=060turbo -sc0=NetBSD-10.1.hds -sc1=NetBSD-10.1-x68k.iso

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少しすると NetBSD-10.1 Install System のメニューが表示されます。

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数秒後に[ 6.2125030] entropy: best effortという文字列がメニューに割り込んできます。

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本来ならばメニューが表示される前に表示されるはずのメッセージが、メニューが表示された後にカーソル位置に表示されてしまうようです。 乱れているのは画面だけなので、↑キーと↓キーを押してa: Install NetBSD to hard diskが見えるようにして、それを選択します。

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続行するか訊いてきます。 b: Yesを選択します。

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インストール先は 1 つだけです。 a: sd0 (2.0G, XEiJ Hard Disk)を選択します。

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パーティションの決め方のメニューが表示されます。 a: Set sizes of NetBSD partitionsを選択します。

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デフォルトのパーティションのサイズは、32MB が swap で、残りを / に割り当てるようです。 しかし、表示されている数字が間違っています。2000MB で作成したハードディスクは 32KB+2000MB=4096064 セクタなのに、32KB+4000MB=8192064 セクタだと思っているようです。 とりあえずこのままx: Go on. Free space 6959168 sec.を選択します。

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ここで各パーティションのセクタの範囲が自動で割り当てられるはずですが、おかしなことになっています。a は /、b は swap、c は Whole disk になるはずですが、a に unused という謎のパーティションが現れ、/ が d に追いやられています。 試しにこのままx: Partition sizes okを選択してみます。

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案の定、unused と swap が重なっていると言われてしまいました。 仕方がないのでa: Re-editを選択してパーティションのセクタの範囲を編集します。

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まず、unused を削除します。unused を開いてl: Delete partitionを選択します。

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/ も一旦削除します。/ を開いてo: Delete partitionを選択します。 このとき書かれている内容をメモしておきます。

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/ を作り直します。 d: Add a partitionを選択します。

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type を FFS にします。

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start を 64 にします。

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install と mount を Yes にします。

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mount point に / を入力します。

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x: OKを選択して内容を確認します。

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なぜか / の Flag が IN でなく N になっています。install が No になってしまっているので再び Yes にします。

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x: Partition sizes okを選択して編集を終了します。

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ハードディスクを書き換えてよいか訊いてきます。 b: Yesを選択します。

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installboot が実行されます。Enter キーを押して続行します。

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インストールの種類はフルインストールです。 a: Full installationを選択します。

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インストール元は CD-ROM です。 a: CD-ROM / DVDを選択します。

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圧縮されていたファイルが展開されてゆきます。1 時間半くらいかかります。

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終わったら Enter キーを押します。

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root のパスワードを訊いてきますが空のままにしておきます。Enter キーを押します。

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設定を変更できますがそのままにしておきます。 x: Finished configuringを選択します。

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インストールが終了しました。Enter キーを押すとメニューに戻ります。

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早速、インストール先のハードディスクから起動してみましょう。

CD-ROM をイジェクトします。

  1. ファイルメニューの SCSI メニューにある SCSI ID 1 のイジェクトするボタンをクリックします。

起動デバイスを SCSI ID 0 に変更します。

  1. 設定メニューの起動デバイスメニューの SCSI メニューにある SCSI 0 ラジオボタンをクリックします。

再起動します。 d: Reboot the computerを選択します。

6. 起動してみる

インストールした直後は前述のように、さもなくば、インストール先のハードディスクのイメージファイル NetBSD-10.1.hds を SCSI ID 0 に接続した状態で、060turbo モードで、SCSI ID 0 から起動します。 コマンドラインは以下の通りです。 ファイルがある場所のディレクトリ名を適宜補ってください。

>java -jar XEiJ.jar -boot=sc0 -cutfc2pin=on -localmemory=128 -model=060turbo -sc0=NetBSD-10.1.hds

初回はUpdating fontconfig cache:のところでフォントの索引を作るため 10 分くらい待たされます。

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ログインプロンプトが表示されたら root でログインします。

login: root

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7. X Window System を動かしてみる

初回はデフォルトの設定をコピーします。

# cp /etc/X11/xinit/xinitrc ~/.xinitrc

X Window System を起動します。 マウスカーソルが表示されたら、F12 キーを押すかホイールクリックでエクスクルーシブマウスモードに切り替えて操作します。

# xinit

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xeyes が動くか確かめます。

# xeyes &

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背景で Quit を選択して X Window System を終了します。

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8. 終了する

NetBSD を終了するときは最後に必ずシャットダウンしましょう。 シャットダウンせずに XEiJ を閉じると次回の起動に支障が生じる可能性があります。

# shutdown -h now

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System halted. Hit any key to reboot.と表示されるまで待ってから、XEiJ を終了します。

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