XEiJ にはイーサネットボードがありません。 すなわち、XEiJ で NetBSD/x68k を動かしてもネットワークに繋がりません。 仮に実装済みの範囲に不具合がなかったとしても、できることは限られています。 これは「Human68k よりもエミュレーションの難易度が高い NetBSD/x68k が XEiJ でどこまで動くか試してみた」というだけの話です。
ハイメモリの容量を 128MB にします。
FC2 ピンをカットします。
060turbo モードに切り替えます。
インストール元の CD-ROM の ISO ファイルをダウンロードし、SCSI ID 1 に接続します。CD-ROM の ISO ファイル名は NetBSD-10.1-x68k.iso です。
インストール先のハードディスクのイメージファイルを作成し、SCSI ID 0 に接続します。 ハードディスクのイメージファイル名を NetBSD-10.1.hds とします。
NetBSD-10.1.hds
と入力します。2000
と入力します。フォーマットが終了すると NetBSD-10.1.hds を SCSI ID 0 に接続した状態になります。
インストール先のハードディスクのイメージファイル NetBSD-10.1.hds を SCSI ID 0 に、インストール元の CD-ROM の ISO ファイル NetBSD-10.1-x68k.iso を SCSI ID 1 にそれぞれ接続した状態で、060turbo モードで、SCSI ID 1 から起動します。 コマンドラインは以下の通りです。 ファイルがある場所のディレクトリ名を適宜補ってください。
>java -jar XEiJ.jar -boot=sc1 -cutfc2pin=on -localmemory=128 -model=060turbo -sc0=NetBSD-10.1.hds -sc1=NetBSD-10.1-x68k.iso
少しすると NetBSD-10.1 Install System のメニューが表示されます。
数秒後に[ 6.2125030] entropy: best effort
という文字列がメニューに割り込んできます。
本来ならばメニューが表示される前に表示されるはずのメッセージが、メニューが表示された後にカーソル位置に表示されてしまうようです。 乱れているのは画面だけなので、↑キーと↓キーを押してa: Install NetBSD to hard disk
が見えるようにして、それを選択します。
続行するか訊いてきます。 b: Yes
を選択します。
インストール先は 1 つだけです。 a: sd0 (2.0G, XEiJ Hard Disk)
を選択します。
パーティションの決め方のメニューが表示されます。 a: Set sizes of NetBSD partitions
を選択します。
デフォルトのパーティションのサイズは、32MB が swap で、残りを / に割り当てるようです。 しかし、表示されている数字が間違っています。2000MB で作成したハードディスクは 32KB+2000MB=4096064 セクタなのに、32KB+4000MB=8192064 セクタだと思っているようです。 とりあえずこのままx: Go on. Free space 6959168 sec.
を選択します。
ここで各パーティションのセクタの範囲が自動で割り当てられるはずですが、おかしなことになっています。a は /、b は swap、c は Whole disk になるはずですが、a に unused という謎のパーティションが現れ、/ が d に追いやられています。 試しにこのままx: Partition sizes ok
を選択してみます。
案の定、unused と swap が重なっていると言われてしまいました。 仕方がないのでa: Re-edit
を選択してパーティションのセクタの範囲を編集します。
まず、unused を削除します。unused を開いてl: Delete partition
を選択します。
/ も一旦削除します。/ を開いてo: Delete partition
を選択します。 このとき書かれている内容をメモしておきます。
/ を作り直します。 d: Add a partition
を選択します。
type を FFS にします。
start を 64 にします。
install と mount を Yes にします。
mount point に / を入力します。
x: OK
を選択して内容を確認します。
なぜか / の Flag が IN でなく N になっています。install が No になってしまっているので再び Yes にします。
x: Partition sizes ok
を選択して編集を終了します。
ハードディスクを書き換えてよいか訊いてきます。 b: Yes
を選択します。
installboot が実行されます。Enter キーを押して続行します。
インストールの種類はフルインストールです。 a: Full installation
を選択します。
インストール元は CD-ROM です。 a: CD-ROM / DVD
を選択します。
圧縮されていたファイルが展開されてゆきます。1 時間半くらいかかります。
終わったら Enter キーを押します。
root のパスワードを訊いてきますが空のままにしておきます。Enter キーを押します。
設定を変更できますがそのままにしておきます。 x: Finished configuring
を選択します。
インストールが終了しました。Enter キーを押すとメニューに戻ります。
早速、インストール先のハードディスクから起動してみましょう。
CD-ROM をイジェクトします。
起動デバイスを SCSI ID 0 に変更します。
再起動します。 d: Reboot the computer
を選択します。
インストールした直後は前述のように、さもなくば、インストール先のハードディスクのイメージファイル NetBSD-10.1.hds を SCSI ID 0 に接続した状態で、060turbo モードで、SCSI ID 0 から起動します。 コマンドラインは以下の通りです。 ファイルがある場所のディレクトリ名を適宜補ってください。
>java -jar XEiJ.jar -boot=sc0 -cutfc2pin=on -localmemory=128 -model=060turbo -sc0=NetBSD-10.1.hds
初回はUpdating fontconfig cache:
のところでフォントの索引を作るため 10 分くらい待たされます。
ログインプロンプトが表示されたら root でログインします。
login: root
初回はデフォルトの設定をコピーします。
# cp /etc/X11/xinit/xinitrc ~/.xinitrc
X Window System を起動します。 マウスカーソルが表示されたら、F12 キーを押すかホイールクリックでエクスクルーシブマウスモードに切り替えて操作します。
# xinit
xeyes が動くか確かめます。
# xeyes &
背景で Quit を選択して X Window System を終了します。
NetBSD を終了するときは最後に必ずシャットダウンしましょう。 シャットダウンせずに XEiJ を閉じると次回の起動に支障が生じる可能性があります。
# shutdown -h now
System halted. Hit any key to reboot.
と表示されるまで待ってから、XEiJ を終了します。